2750万円(税抜き2500万円)という金額で、北海道にある農業高校の生徒が育てたサラブレッドが落札したというとても嬉しいニュースに、一瞬ほのぼのとした気持ちになりました。
北海道新ひだか町で開かれた、サラブレッドの競り市で、静内農業高校の学生たちが育てた競走馬に、その値段がついたことに地元の人たちも感激しています。
北海道サマーセール
8月25日に北海道新ひだか町・北海道市場で、HBA日高軽種馬農業協同組合が主催する、競走馬の競り市「北海道サマーセール」が開催されました。
サマーセールという名前なので、何かのバーゲンセールのような感じですが、競走馬の競り市で、北海道静内農業高校の学生が育てたサラブレッドが2750万円(税込み)の高値で落札されました。
静内農業高校は、授業の一環として競走馬を生産し、市場に上場している公立校として知られていて、今回注目されたのは、生産馬の取引額としては史上最高値だったからです。
2021年に競走馬としてデビューします。
250万円から始まった競り市ですが、竹園正繼氏が2750万円(税抜き2500万円)で落札しました。
竹園氏は「テイエム」の冠名で競走馬を所有していて、今回目にとまった競走馬は2019年5月25日に誕生して、健叶(けんと)「健康で夢が叶うように」と名付けられ、現在の3年生が育てた馬です。
落札した感動に涙・・・
競り市を見守っていた担当教諭の小林忍さん(31)は、毎年手が上がるか心配で、今年も手が上がったので安心して生徒の表情を見ていました。
落札後に金額を知り、びっくりしたそうです。
今年は新型コロナの影響で、代表の3人だけが来場することになりましたが、落札した瞬間に感動でみんな泣いたそうです。
コロナの影響で、餌やりや運動時間などは小林先生と数人の生徒だけて受け持っていたので、なおさら嬉しかったのではないかと思います。
「健叶」を落札した鹿児島県の建材会社の社長・竹園正継氏は、
「筋肉のつき方も体のバランスもよく、良い馬だと思っていました。
育てた生徒たちが応援できるように、札幌競馬場でデビューさせたいです!」
と話されていました。
落札されない馬の将来は?
乗馬になる馬はほんの一握りで、馬は20〜30年は生き、乗馬クラブで毎年馬を引き取っていると、馬の餌代で破たんしてしまいます。
そのような状況から、売れ残った利用価値がない馬は、研究用に回されたり動物園の動物たちの餌になるのです。
そして競走馬デビューしても、少し活躍して引退してからファンやオーナーが面倒を見てくれない場合には、同じ道をたどることになります。
個人の乗馬クラブの中には、売れ残りの馬をタダで引き取り、食用として育てて収入に繋げたりしています。
まとめ
競走馬の運命で、競り市でお目にとまり落札されれば、華々しく馬場でのデビューを飾ることができますが、誰の目にもとまらず売れ残ってしまえば、そのまま将来は絶たれてしまいます。
今回落札された「健叶」は、静内農業高校の先生や生徒が一生懸命育てた馬だったので、良い結果で、それも高値で落札して良かったと思います。
2021年にはデビューできるので、競馬場で「健叶」に会えるかも知れませんね。
活躍する「健叶」の姿を早く見てみたいです。
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。